麻黄(マオウ)の作用や特徴

麻黄の作用などの特徴

 

シナマオウ(Ephedra Sinica)などの地上茎を乾燥させた生薬となります。茎はトクサに似ていて、高さは30センチから70センチ、細長く多数の節があります。葉は退化しており、基部では合体して茎を包む形になっています。

 

主な生産地は中国東北部、モンゴルの原野・砂地などの乾燥した地域が中心となります。アフリカ・アメリカ大陸でも分布しているほか、日本の一部地域でも栽培されています。東アジア地域では、最も多く利用される生薬の1つとなっています。

 

味はやや苦く、体を温める作用があります。

 

含まれている成分

 

エフェドリン アルカロイドの一種。気管支拡張作用が有名で、市販の風邪薬・ぜんそく治療薬などにも含まれているほど広く活用されている。麻黄には「l-エフェドリン、d-プソイドエフェドリン、l-N-メチルエフェドリン、l-ノルエフェドリン、エフェドロキサン」などの多種多様なアルカロイドを含んでいる。
カテキン ポリフェノールの一種。抗酸化力や殺菌作用があるほか、コレステロールを減らすダイエット効果も持つ。

 

※その他の成分

 

フラボノイド:ロイコデルフィニジン、ロイコペラルゴニジン
多糖:エフェドランA,B、C,D、E

 

成分の薬理

 

成分 薬理
l-エフェドリン 発汗、気管支拡張、鎮咳、中枢興奮、交感神経興奮、抗炎症作用
d-プソイドエフェドリン 気管支拡張、抗炎症,利尿作用
エフェドロキサン 抗炎症作用
エフェドランA,B,C,D,E 血糖降下作用

 

薬能

 

麻黄には、主に以下の2つの薬能があります。

 

風邪の症状(せき、熱)を抑える

 

麻黄に含まれる「エフェドリン」には、気管支筋弛緩作用があります。そのため、せきやぜんそくを抑える働きがあります。また、体温を上昇させ、発汗を促し、熱を放出する作用ももつため、風邪などの発熱をおさえる薬能も持っています。

 

そのため、麻黄のみを風邪の治療に処方することもあり、例えば鎮咳(咳止め)の場合は1日に麻黄3~6グラムを煎じて、1日2~3回に分けて服用します。現在では、インフルエンザの治療にも麻黄が広く用いられており、葛根湯や麻黄湯などが有名です。

 

むくみ対策、代謝促進

 

麻黄には「利水消腫(りすいしょうしゅ)」と呼ばれる薬能があります。これは簡単に言うと「むくみ」や「腫れ」をとる作用と言う意味で、皮膚疾患や関節炎などに活用されます。また、すでに取り上げた発汗作用についても、健康時には「代謝促進作用」として利用することができます。

 

防風通聖散での役割

 

防風通聖散においては、麻黄の薬能のうち、「利水消腫」の部分が注目されます。まず防風通聖散の効果の1つである「むくみ」を解消するのに役立ちます。利尿作用が働いてむくみを抑えることになるからです。

 

また、発汗についても「代謝促進作用」として働くため、代謝を高めて体脂肪燃焼をサポートすることができます。

 

麻黄が利用されている漢方

 

  1. 薏苡仁湯
  2. 五積散
  3. 五虎湯
  4. 小青竜湯
  5. 小青竜湯加杏仁石膏(小青竜湯合麻杏甘石湯)
  6. 小青竜湯加石膏
  7. 杏蘇散
  8. 桂姜棗草黄辛附湯
  9. 桂枝二越婢一湯
  10. 桂枝二越婢一湯加朮附
  11. 桂枝芍薬知母湯
  12. 桂枝越婢湯
  13. 桂麻各半湯
  14. 烏薬順気散
  15. 独活葛根湯
  16. 神秘湯
  17. 秦芁羗活湯
  18. 葛根湯
  19. 葛根湯加川芎辛夷
  20. 越婢加朮湯
  21. 越婢加朮附湯
  22. 麻杏薏甘湯
  23. 麻杏甘石湯
  24. 麻黄湯

 

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