防風通聖散の過剰・大量摂取や乱用のリスク

防風通聖散の過剰・大量摂取のリスクとは?

 

od(オーバードーズ)という言葉もあるほど、医薬品の過剰服用は問題となっています。そのため、医薬品を服用する際に懸念されることの1つに、「乱用・大量摂取したらどうなっちゃうの?」 という部分があると思います。防風通聖散も、医薬品の1つなので気になっている人はいるでしょう。

 

防風通聖散の致死量は?

 

まずはじめに心配なのが、防風通聖散を大量摂取してしまった際の致死量です。もし服用量を増やしてしまって、命に関わることがあれば元も子もありません。

 

防風通聖散にはさまざまな生薬が含まれていますが、その中で大量摂取が問題になりそうな生薬は主に2つです。

 

  1. 麻黄
  2.  

    エフェドリンを含んでいる。

     

  3. 甘草
  4.  

    グリチルリチン酸を含んでいる。

 

↑は防風通聖散の副作用や併用注意に関わる成分となっており、大量摂取の際に問題になりやすい側面があります。

 

⇒ 副作用は何がある?下痢や吐き気が出る場合もある
⇒ 併用禁忌・注意の医薬品まとめ|飲み合わせを見てみよう

 

医薬成分の致死量は、LD50(半数致死量)という数値で表すことができます。これは、「服用量がこの量を超えると、半分の人が死亡してしまう」という意味です。

 

成分名 マウスのLD50
エフェドリン 513mg/kg
グリチルリチン酸 4320mg/kg

 

それぞれの成分のLD50については、↑のとおりです。「mg/kg」というのは「1kgあたりの重さ」を示しています。一概に人間に当てはめることはできませんが、例えばエフェドリンだと、体重60kgの人間の場合30,000mgがLD50となります。

 

防風通聖散1回分に含まれるエフェドリンは、12mg程度と考えられます。そのため、2000回分を1回で服用するとLD50に達します。ただ、こんな大量のodは考えにくいので、実際には致死量に達することはほとんどないと考えてよいでしょう。グリチルリチン酸についてはもっと服用量が必要なので、さらに致死量には至りにくくなります。

 

そのため、ちょっと魔がさして数回分を服用してしまった程度であれば、死亡してしまうことはほとんどありえません。どんな食べ物であっても(例え水であっても)大量摂取すると死亡することはありえるので、「確実にない」とは言えませんが、それでも可能性は限りなくゼロに近いと言えるでしょう。

 

防風通聖散の大量摂取や乱用で副作用が重くなる

 

防風通聖散は医薬品なので、副作用が出ることもあります。

 

種別 症状
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢など
自律神経系 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮など
過敏症 発疹、蕁麻疹、かゆみなど
泌尿器 排尿障害など

参考ページ:副作用は何がある?下痢や吐き気が出る場合もある

 

主な副作用は↑のとおりですが、とくに消化器系の症状が出ることが多くなっています。

 

そして、過剰・大量摂取をすると、この副作用の確率がグッとアップしてしまうことが考えらえます。

 

  1. 通常の用法・用量なら症状がなかったのに、症状が出るようになった。
  2. 今まで多少症状があったが、さらに悪化してしまった。

 

その結果、リスクとはしては↑の2パターンが出てきます。

 

「1」の場合、せっかくストレスなく防風通聖散が続けられていたのに、症状が出始めて続けるのがつらくなってやめてしまう、ということが考えられます。「2」の場合は我慢できないほどの症状になってしまうかもしれません。

 

どっちにしても、防風通聖散の服用を続けにくくなってしまう可能性が高いです。やはり、用法・用量をしっかり守って、副作用を最小限に抑えながらできるだけ長く続けるのが肥満症改善の近道と言えるでしょう。

 

用法・用量を守るという意味では、「顆粒タイプ」が最適です。1回分ずつ袋詰めされており、「たくさん服用してみよう」という発想になりにくいです。一方、錠剤タイプだと安易に服用量を増やしてしまいやすいです。

 

⇒ 防風通聖散【効果解説!各メーカーの違いも比較】

 

防風通聖散のタイプはメーカーごとにかなり異なっています。↑で各メーカーごとの違いや価格比較などを行なっているので、参考にしてみてください。

 

なぜ過剰・大量摂取や乱用をしてしまう?

 

過剰摂取や乱用をしてしまうパターンの1つとしては、「早く痩せたいからたくさん飲んでみよう」というのがあります。このパターンの場合、防風通聖散は即効性があるわけではない、ということをしっかり理解しておくようにしましょう。

 

もう一つのパターンは、他の医薬品のついでにodしてしまうケースです。防風通聖散には依存性はないので、自然に服用量が増えることはありません。しかし、睡眠薬などを服用していて依存性が出てしまい、精神が不安定になったタイミングで手元にあった薬や漢方を手当たり次第飲んでしまう可能性はゼロではありません。

 

このパターンの場合、顆粒タイプを選んでおけば、ひとまず防風通聖散のodはある程度防げるでしょう。顆粒タイプは1回分ずつ袋を開封して飲まないといけないので手間がかかるからです。ただ、この場合他の医薬品のodは防げないので、まずは精神面の問題をきちんと解決することが先決です。