防風通聖散とお酒(アルコール)の関係

防風通聖散とお酒(アルコール)の相性は?

 

防風通聖散は肥満症や便秘に効くという都合上、比較的服用期間が長期になりやすい特徴があります。そのため、防風通聖散の利用中にお酒を飲む機会も出てくるでしょう。

 

ここでは、防風通聖散とお酒(アルコール)との相性を見ていきます。

 

 

防風通聖散とアルコールの飲み合わせは?

 

医薬品によっては、お酒(アルコール)と明確に「併用注意」「併用禁忌」とされているケースがあります。たいていの場合、医薬品の効果が弱まったり、逆に強く出過ぎたりすることが併用注意になる理由です。そして、併用注意になる場合は、添付文書(説明書のようなもの)に「アルコールは併用注意」としっかり書いてあります。

 

参考ページ:防風通聖散添付文書

 

しかし、防風通聖散の場合は、添付文書に「アルコール」という文字はありません。そのため、お酒を飲んだとしても、防風通聖散の効果が弱まる、あるいは強くなりすぎるといった心配はありません。

 

防風通聖散服用中の飲酒のリスクとは?

 

お酒によって、防風通聖散の効果そのものが薄まるといったことはありません。ただ、だからといって絶対に安心、ということにはなりません。

 

防風通聖散と飲酒との間には、

 

  1. 防風通聖散の副作用のリスクが増える
  2. 治療中の症状の治りが遅くなる

 

↑のような問題があります。

 

防風通聖散の副作用のリスクが増える

 

防風通聖散は漢方で医薬品なので、副作用が出ることもあります。

 

⇒ 副作用は何がある?下痢や吐き気が出る場合もある

 

副作用の種類はいくつかありますが、その中でも出やすいのが「消化器系」の副作用となります。

 

種別 症状
消化器 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢など

 

↑が消化器系の副作用症状の一覧となります。よく見てみると、「悪心」「吐き気」など、お酒の副作用とよく似た症状があるのがわかると思います。

 

つまり、防風通聖散とお酒を一緒に飲むと、消化器系の症状がより出やすくなってしまう可能性があるのです。お酒を飲んで具合が悪くなりやすい人の場合、防風通聖散と併用すると悪心・吐き気がいつもより出やすくなるかもしれません。

 

対策方法

 

防風通聖散は食前、もしくは食間(食事と食事の間)に服用する漢方となっています。

 

⇒ 防風通聖散の飲み方・効果的な服用方法について

 

なので、お酒を飲んだ時に具合が悪くなりやすいなら、お酒が絡む食事の前だけ、防風通聖散を飲まないようにするのも手です。飲み会などの前は服用しなようにすることで、影響を最小限にとどめることができます。

 

ただし、この場合は飲み会で食べた食事のぶんはそのまま体重増加につながることになります。肥満症の対策が遅れることになるのは覚悟する必要があるでしょう。

 

治療中の症状の治りが遅くなる

 

すでに解説したように、アルコールが直接防風通聖散の効果を薄くすることはありません。しかし、治療中の症状の治りを遅くする可能性はあります。

 

というのも、防風通聖散を飲んでいるということは、「肥満症」「便秘」「むくみ」などの治療中ということになります。実は、これらの症状は、すべてアルコールによって悪化する可能性があるのです。症状が悪くなるということは、せっかく防風通聖散を飲んでいても、それだけ治りが遅くなるということになります。

 

肥満症とお酒の関係

 

もはや常識ですが、肥満症とアルコールの相性は最悪です。お酒自体のカロリー・糖質ももちろんですが、脂っこいつまみやおやつを一緒に食べるケースが多く、肥満症を一気に加速させる要因となっています。

 

便秘とお酒の関係

 

一般的には、お酒を飲みすぎると下痢をしやすくなると言われています。しかし、体質によっては便秘を悪化させるケースもあります。アルコールの刺激によって胃腸の動きが悪くなったり、お腹が冷えることで便の動きが遅くなって、便秘に至ってしまうのです。

 

むくみとお酒の関係

 

お酒を飲んだ翌朝、顔や体がむくんでパンパンになった…なんて経験をした人も多いはず。お酒はほとんどが水分なので、飲みすぎると体内に水がたまってむくみやすくなります。また、血管が拡張するため水分を溜め込みやすくなるほか、しょっぱいおつまみを食べることで体内の水分がさらに増えてむくんでしまうのです。

 

↑のように、お酒は肥満症・便秘・むくみを悪化させる要素となります。そういった意味では、お酒と防風通聖散の相性はあまり良くないと言うことができるでしょう。

 

対策方法

 

このケースでは、アルコールの摂取量をできるだけ減らすことが重要となります。仕事などの関係で飲み会が欠かせない、という場合も、あまり飲みすぎたりせず、1~2杯でとどめるようにするのがよいでしょう。そうしないと、いつまでたっても肥満症・便秘などが解消しないということになりかねません。

 

逆に、防風通聖散の服用はやめないようにしたほうがいいでしょう。お酒を飲むことによって、肥満・便秘・むくみは悪化していきます。防風通聖散を飲んでいるということは、その悪化のぶんをなんとか抑えこんでいる状態ということになるので、服用をやめるといっきに肥満・便秘が進行する恐れがあります。

 

漢方で対策をしつつ、お酒は減らしてじょじょに症状を抑えていくというのが上手なやり方と言えます。

 

防風通聖散とアルコールの併用まとめ

 

まず第一に、お酒(アルコール)を飲むことによって、防風通聖散の効果そのものが弱くなったり、逆に強く出過ぎたりといったことはありません。そのため、併用自体に大きな問題はありません。

 

ただ、お互いに消化器系副作用症状に共通している部分があるので、併用すると悪心・吐き気が強く出ることがあります。この場合は、飲み会前の服用は避けるようにしましょう。

 

また、併用自体は問題ないにしても、お酒のせいで、今治療中の肥満症・便秘といった症状の治りが悪くなる可能性はあります。なので、アルコールはできるだけ減らしつつ、防風通聖散を服用して肥満症・便秘・むくみの治療をしていくことが大切です。